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甥っ子になる

アルバム作りは楽しい作業だった。


通常のアルバムは持つのがしんどいと思い、
B5版のクリアファイルに、
拡大や縮小した家族や親戚の写真一枚一枚に吹き出しをつけてセリフを入れた。
「がんばってねー」のセリフが多い。
ホン屋のくせにボキャブラリーが少なすぎる。
顔と名前が一致するように写真の下に名前も記入した。


これを応援アルバムと名付けた。


朝四時半に作業を終え、
40Pの応援アルバムをひとり読み返しながら「これは傑作だ」と自己満足。


午後、施設職員さんに手渡し、
夕方、電話をして取り次いでもらった。
応援アルバムについてのコメントはなかったが元気そうだった。
電話の途中で僕のことを兄の息子と思ってることに気づいたが、
ま、元気ならいいや、と思った。
 

僕の自己満足なのかもしれないけど、
アルバム作りは楽しい時間だった。
そしていつの日か、
母の脳内に変化を、そんな希望を与えてくれている。